教科書維新
2011年の春から小学校の教科書が全面的に新しくなることをご存知でしょうか。定期的に行われる教科書の改定はその時代の要求に応じたものです。
1960年代の「詰め込み教育」が受験戦争の過熱&低学年化を引き起こしたとの反省から「ゆとり」教育へと舵を切った2002年度の教科書。「ゆとり」の弊害が指摘され「分数のわからない大学生」がメディアで大きく取り上げられた時期もありました。
2005年度の教科書(現行教科書)はその反省から「発展的内容」が盛り込まれたボリュームのある教科書になっています。
その傾向を引き継ぎ来年春の教科書はまさに「教科書革命」と表現できるほど大きくその内容が変わってきます。
今回の教科書改訂の概念は二つあります。
三割削減内容の復活
「ゆとり教育」からの完全脱却を目的に算数・理科の履修内容が大幅に増加。
学力観の変化に対応
OECD学力調査で不十分を指摘された「思考力」「表現力」「活用力」を重視。
この二つの概念に基き「言語活動の重視」・「スパイラル学習」・「理数系教育の充実」・「歯止め規定の解除」が教育現場で行われることになります。
1.4倍教科書
教科書のページ数は詰め込み教育時代をピークとして時代と共に削減を続けてきました。今回の新しい教科書は「ゆとり教育」時期の教科書に比べて全教科平均でなんと1.4倍のページ数へと大幅な増加となっているのです。
とくに文科省が推進する「理数系教育の充実」を顕著に反映して02年度の教科書比較で算数・理科とも約1.7倍と驚くべきほどのボリューム増となっています。
今回の教科書改訂の特徴は内容のボリューム増だけではありません。新しい教科書はその姿も一新したのです。例えば国語の光村図書版では小5・6年生でこれまでの上下卷から272ページの合本版となっています。
写真や図表を多く掲載する理科・社会ではB5版から横の長さが広がったAB版が採用されています。2011年の春から小学生は今までのおよそ二倍の量の教科書をその小さな背中に背負って通学することになるのです。
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